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グルッペ通信「人詩の農家さんを訪ねて」4月号

無茶々園編

 
みかん2月中旬、愛媛県西予市の無茶々園に行ってきました。温暖なイメージがありますが、愛媛でも比較的寒い地域でたまに雪も積もる事もあります。
30年前、柑橘栽培で農薬を多用する現状に疑問を持った地元の3人の生産者が無茶々園を始め、今では生産者数100人以上と地域の半分以上を占めるまでになりました。無茶々園の地区では、今まで農薬はスプリンクラーで地域全体に一斉に散布していたのですが、地域の半分以上が無茶々園の生産者となった今、地域一斉のスプリンクラー防除はなくなったそうです。作っている畑を見せて頂いたのですが、畑といっても山の絶壁のような急斜面の畑がとても多いです。目の前にある海からの潮風と海面に反射した太陽の反射光によって味が良い柑橘がとれるのですが、そのように急な畑という条件と生産者の高齢化もあり、作っても収穫しきれないものもあって生産量は減少傾向だそうです。ですが、無茶々園が生産者から出荷された量を全量買い取って、買い支えているので、生産者も収入を減らさずにちゃんと食べて行けます。全国で地域の過疎化・高齢化が進む中、無茶々園では、最近都会に行った農家の息子さんたちが帰って来て、農家を継ぐ現象があり、町のお祭りなども復活して地域全体が元気になっています。私も色々生産地を訪ねていますが、消費者が生産物を買うことでこの地域全体がよくなるという流れができているところは初めて見ました。生産者の人数が多くなったことによって、味と見た目のばらつきがあるというデメリットはあるのですが、数年前には光センサーを導入し糖度が一定以下のものは、見た目が良くても全部ジュース用
に回しています。
(だからジュースの種類が多いのですね!)
無茶々園のみかんの外見はどちらかというと皮が汚いものが多いのですが、専務の細島さんはこれが本当の無茶々園のみかんです。と熱弁してくれます。もちろん食べると美味しいのですが、いくら無農薬といえども果物は味だけでなく目でも楽しむものなので、多少の外見は必要かな…と思いました。
グルッペで販売している無茶々園の柑橘は、農薬を多少使っているものもありますが、農薬も有機栽培で許容されている種類のものしか使わず、見た目もなるべく良いものだけを頂いてるので、本当にオススメです!
ちょうどハッサク・清見オレンジ・甘夏などが並んでますので、是非食べてみて下さいね!

(荻窪店・稲津)

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