梅雨の蒸し暑さや夏の猛暑は、身体にかなりのダメージを与えますね。特に高温に湿気がプラスされると、身体が重たくなってだるさを覚えたりします。このような時は、とにかく身体から余分な水分を排出することが先決です。そこで、むくみとりの効果が大きい冬瓜をとりあげ、効用と料理法を紹介いたします。
冬瓜は、冬の字が使われていますが旬は夏です。丸ごとなら冬まで保存できるために冬瓜と名付けたようです。効果は利尿作用によるむくみ取りと暑気あたり、頻尿、口の渇きによく、身体の熱を冷ましてくれます。冷やす作用があるため、冷え性の場合は摂り過ぎに注意してください。
冬瓜は、まず種の部分を包丁で切り取り、適度な大きさに切って白い果肉まで皮をむき、皮目は硬めなので格子状にかくし包丁を入れます。それを出し汁で煮て酒やみりん、醤油で味付けし、最後に葛や片栗粉でとじてとろみをつけます。冬瓜そのものは淡白な味なので、だしに貝柱や干しえびなどとよく合います。冬瓜はすぐに煮えて軟らかくなるので、5分ほどしたらチェックしてみてください。また、短冊か千切りにして塩でもみ、よく絞ってサラダにしても美味しいです。さらに、角切りを一旦茹でこぼしてから、甜菜糖などを加えて蜜煮にし、最後にレモン汁を少々たらすとすっきりとしたデザートにもなります。それから、皮を捨てずに5分ほど煮出すと利用作用のあるお茶にもなります。こうしてみると丸ごと使える優れものですね。
それから、冬瓜はそのまま冷蔵庫で保存するよりも、お料理にしてから保存した方が日持ちします。これから暑さが増してくるので、冬瓜を使って暑熱を取り去り、身体をケアしましょう。
やおやの料理教室、講師 羽多としえ